織田作生存√ / パラレルor並行世界(プロット)

脱出遊戯(ゲェム)(ミミックの長を斃したのが太宰で、重傷を負って帰還して、その後の話)

よく読んでみると異能が紛れ込んで居たり??

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任務で重傷を負って息を引き取り、やっと死ねたと思っていた太宰(16歳)だったが、とある人物の異能によって、記録が書き換えられてしまう。

2人目の太宰治として生まれ変わった、12歳の太宰治の話


当然周りは自分のことを知らなくて、これは「輪廻」か?などと疑ってしまう


未来の太宰が云うには、織田作は亡くなってしまっていて、そのせいで自分は光の世界で生きて人を救う側になると決めたとのことだった。


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織田作がいなくて、自分が居て、未来の自分が居て、中也が居て。

信じられないことだらけだけど、でもここは、自分が望んだ世界じゃない。

自分のような人間失格が生きる場所じゃない。


そう己に毒を吐くと、急に誰かの声がして、強く呼びかけられている声がした。

耳を劈くその声は、何処かで聞いた覚えがあって。

ごしごしと目を擦ると、これまでの世界はページが捲られるようにがらりと変わっていて、自分が生きて呼吸をしていた、これまでの世界に書き換えられていて。


(あゝ夢か……。矢ッ張り、酷く酸化している)

「……太宰、気がついたか、良かった……」



心配そうに見つめる光にも似た存在に、

「やァ、織田作。心配掛けて仕舞ッたね」

子供のように、ころころと微笑んで、以前より多く巻かれている包帯に手を中てて、

「……ねェもし、本当の悪夢が有るのなら、 其の世界は、本当に私の目を覚まして呉れるのかな?」



然う答えのない問いを投げ掛け、空虚とも云える存在に向かって、掠れた声音で呟いた。

私が身を起こそうとすると、織田作は「お前の目が覚めたこと、報告しに行ッて来る」と云い残し、足早に医務室を去って行った。

織田作に会釈をして、見えなく成るまで見詰めていると、ひらひらと、医務室のカァテンが音もなく揺らめき始める。 見えない物語を映し出す子狗の瞳――スクリィン――を隠すように、夢現の中で呼吸をする狗を、世界から遠ざけるようにして。


太宰はぼんやりと、カァテンに視線を遣りながら、身を起こし、点滴の針を抜き、ガァゼを剥がし、包帯を剥がした。自分の癖のある蓬髪が乱れるのも、痛む傷も気に留めずに。響く電子音に耳を塞ぎながら、窓の外をじっと見上げた。雲一つない晴天だった。苦しい程に、世界は色づいていた。

「あゝ、終わらない世界だ。幾ら私が求めた処で、終わりは、終焉は私を嫌う。”正しさ”の方から嫌われている私だから、だから……」

続く言葉は、一層大きく揺らめいた白に依り、音もなく、まるで其処に誰も居やしなかったかのように。記憶からそっと消えるように、儚く。 ――”消えた”。



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あの日、太宰治は。自分自身を、太宰治を、殺した。



「だからね、私自身が羨ましくて羨ましくて。薄ぼんやりとした意識の中で、失格の私があそこまで躍起に成れたの、屹度織田作が隣に居て呉れたからで、其れ以上だッて何処かで求めてたかもしれない。色恋だなンて恐怖で、命懸けに等しいのに。もどかしさや苦しみから、一分一秒でも早く逃げ出したかッた。大切で、同時に大嫌いで。……皆、自分が一番可愛くて自分が一番嫌いで。硝子のハァトだよ、皆同じ」

「え? 死ぬ寸前に私が何て云ッてたかッて? 厭だなァ、皆も私も自分が何で生まれて来て何で辛い思いをして迄生きる必要が有るのか、何故生まれるのか教えても呉れないのに、随分なご身分だね。如何せ生まれて直ぐ人は死に引き寄せられているのだから、早めて楽にしてあげているだけだよ。其れでこそ、人助けだよ」


人生に疲れ切った顔をして、乾いた声で呆れたように嗤う太宰は、



滅茶苦茶眠い 意識もうろうとしてるので此処で終わる

1コメント

  • 1000 / 1000

  • 月詠

    2017.02.01 06:47

    プロットなのでまだまだ加筆します